目覚まし時計の音で叩き起こされたときの、心臓が跳ねるあの感じ。あれが苦手という方は少なくないのではないでしょうか。
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)は、睡眠医学の知見を持つブレインスリープと、空気をデザインする家電ブランドcadoが共同開発した睡眠デバイスです。光・香り・音の3つで、眠りにつく時間と目覚める時間をゆるやかに整えていきます。
ただ、この製品を検討するうえで見落とされやすい点がひとつあります。本体44,000円という価格の裏に、専用アロマという消耗品が控えていることです。
この記事では、メーカーが公表している交換目安をもとに、5年使ったときの総額まで踏み込んで整理しました。
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)の基本情報

BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)は、直径109mmの円筒形をした据え置き型のデバイスです。本体のボタンはひとつだけで、細かい設定はすべて専用アプリから行います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1) |
| ブランド | ブレインスリープ × cado |
| 本体価格 | 44,000円(税込) |
| 専用アロマ | SLEEP/AWAKE 各3,850円(20mL・税込) |
| 外形寸法 | 直径 約109 × 高さ 約209mm |
| 質量 | 約780g(本体のみ) |
| 電源 | DC5V/消費電流3A |
| 通信 | Bluetooth 4.2(A2DP対応) |
| 対応OS | iOS・Android(専用アプリが必須) |
| 付属品 | USBケーブル約0.9m、USB電源、取扱説明書 |
質量780g、高さ209mmという数字はタンブラーより一回り大きく、口コミでも「コーヒーショップのトレンタサイズほど」と表現されています。ベッドサイドに置く前提なら、置き場所の余白を先に確認しておくと安心です。
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)の主な特徴

特徴は光・香り・音を組み合わせた点にあります。単独の光目覚まし時計とは設計思想が違います。
起床の20分前から、眠りの浅いタイミングを狙う

朝方はレム睡眠とノンレム睡眠が20分間隔で訪れるとされています。この製品は起床時刻の20分前から光・香り・音を少しずつ強め、眠りが浅くなったところで目覚めを促す設計です。いきなり鳴るアラームとは、起き方の質そのものが変わってきます。
1/fゆらぎの暖色光と、avex制作のヒーリングサウンド

入眠時は暖色のライトが1/fのリズムで揺らぎ、ゆっくりと消えていきます。サウンドはavex(エイベックス・クリエイター・エージェンシー)が制作したもので、雨や焚き火、波の音などから選べます。心拍数を落としていく「Slow Tempo(bpm62-58)」も用意されています。
日中に使えるパワーナップと瞑想モード
睡眠以外にも2つのモードがあります。パワーナップは入眠5分・仮眠20分・起床5分の計30分。瞑想モードは一定の光・香り・音が30分続きます。どちらもアプリからのみ操作できます。
アロマ代を含めた5年総額を試算する
結論から書きます。本体44,000円のつもりで買うと、想定より支出が伸びます。専用アロマが別売りで、しかも2本必要だからです。
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)は上部ユニットに液剤ボトルを2本セットする構造です。入眠用のSLEEPと起床用のAWAKEがそれぞれ別のボトルで、両方使うなら3,850円 × 2本で7,700円かかります。つまりスタート時点で51,700円です。
交換目安から年間コストを出す
メーカーは20mLのアロマについて「最大噴霧で約3か月、最小噴霧で約1年程度」と交換目安を公表しています。この数字をそのまま年間コストに換算します。
| 香りの強さ | 交換の間隔 | 年間の交換回数 | 年間のアロマ代 |
|---|---|---|---|
| 最小噴霧 | 約1年 | 1回 | 7,700円 |
| 最大噴霧 | 約3か月 | 4回 | 30,800円 |
香りを強めに使うと、年間のアロマ代は30,800円。本体価格の7割に相当する金額が毎年かかる計算になります。
5年間の総額
本体44,000円に、5年ぶんのアロマ代を足すとこうなります。
| 使い方 | 5年間のアロマ代 | 本体を含む5年総額 | 1日あたり |
|---|---|---|---|
| 最小噴霧 | 38,500円 | 82,500円 | 約45円 |
| 最大噴霧 | 154,000円 | 198,000円 | 約108円 |
最大噴霧で5年使った場合、アロマ代154,000円は本体44,000円の約3.5倍です。1日あたりに直すと約108円。コンビニのコーヒー1杯ぶんを、毎日眠りに使うかどうかという判断になります。
電気代はほぼ無視できる
一方の電気代は、心配するほどではありません。取扱説明書の仕様はDC5V・消費電流3Aなので、動作中の最大は15Wです。入眠20分と起床20分で1日40分動かすとして計算します。
15W × 40分 ÷ 60 = 10Wh = 0.01kWh。電気料金を31円/kWhとすると1日あたり約0.31円、年間で約113円、5年でも約565円です。
つまりこの製品のランニングコストは、電気代ではなくアロマ代がほぼすべてを占めます。香りの強さの設定が、そのまま年間の支出を4倍動かすということです。
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)の口コミの傾向

実際に購入した方の評価を、取得元ごとに分けて整理しました。
| 取得元 | レビュー件数 | 平均評価 |
|---|---|---|
| Amazon | 30件 | 3.6 |
| 楽天市場(セレクトショップAQUA) | 5件 | 4.0 |
まず前提として、母数が小さいため傾向として受け取ってください。またAmazon側は無償提供によるVineレビューが多く含まれており、評価の性質が楽天とは異なります。この2点があるので、平均値の差そのものを深追いしても意味は薄いと考えています。
繰り返し出てくる不満
低評価と中評価に共通して現れるのは、次の3点でした。
- アプリ前提の設計/「本体だけでできることが限られていて、細かい設定はスマホ操作が必要」(Amazon・星4)
- アロマが別売り/「専用アロマも別売りなので、本体だけだと機能を十分に使い切れていない」(Amazon・星4)
- Bluetooth接続の不安定さ/「接続が途切れるときがあり、作動しない時もある」(Amazon・星4)
楽天の星1レビューでは「スリープの再生中の音源が途中で切れ最初からになる」「設定時刻になっても、光はするが音が流れない」という初期不良の報告もありました。届いたらまず一通り動作を確認しておきたいところです。
繰り返し出てくる満足点

- 焚き火のような光/「焚き火のようなオレンジ系の光がやさしく広がって、寝る前に部屋を少し落ち着いた雰囲気にしてくれます」(Amazon・星4)
- 目覚めの変化/「おかげさまでグッスリ眠れる為、朝起きるのが辛くなくなりました」(楽天・星5)
- 香りの質/「アロマの香りが本当に良くて、ライトも音楽も本当にリラックスできます」(楽天・星5)
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)のメリット・デメリット

メリット
- 起き方が変わる/アラームで叩き起こされるのではなく、20分かけて光と香りで浮上していく感覚に近づきます
- 寝室の雰囲気ごと整う/1/fゆらぎの暖色光は、就寝前の部屋の照明としても機能します。「寝る時間だ」という合図が視覚的に立ち上がります
- 日中も使える/パワーナップと瞑想モードがあるため、休日の昼寝やヨガの時間にも出番があります
デメリット
- アロマ代が継続的にかかる/専用ボトル以外は使えず、市販のアロマオイルは非対応です。香りを強めに使えば年間30,800円
- スマートフォンが必須/時刻設定もサウンド変更もアプリからのみ。本体のボタンは起動と停止だけです
トトノエライト プレーンとの比較
光で起こすデバイスとしてよく比較されるのが、ムーンムーンのトトノエライト プレーンです。設計思想がはっきり違うので、表で並べます。
| 項目 | BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1) | トトノエライト プレーン |
|---|---|---|
| 本体価格 | 44,000円 | 17,800円 |
| アプローチ | 光・香り・音の3つ | 光 |
| 消耗品 | 専用アロマ 7,700円/セット | なし |
| 時刻表示 | なし | あり |
| 操作 | 専用アプリが必須 | 本体で完結 |
価格差は26,200円。ここに何を見るかで選択が分かれます。
起きることだけが目的なら、10,000ルクスの強い光を当てるトトノエライト プレーンのほうが素直で、消耗品もありません。一方でBRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)は、入眠側にも同じだけの設計が入っています。「起きる」ではなく「眠りに入る時間と起きる時間の両方を整える」ことに26,200円と年間のアロマ代を払えるか、という問いになります。
BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)はこんな方におすすめ

- 寝つきの悪さと目覚めの悪さを、両方どうにかしたい方
- 寝室にスマートフォンを持ち込む習慣があり、アプリ操作が苦にならない方
- 香りのある空間が好きで、アロマの費用を許容できる方
- ベッドサイドに高さ20cmほどの余白を確保できる方
購入前に確認すべきこと
カートに入れる前に、次の5点だけは目を通しておいてください。いずれも後から変更が効かない部分です。
「クロック」だが時刻表示はない
名前にCLOCKと入っていますが、本体に時刻は表示されません。口コミでも「外観から時間はわかりません」と指摘されています。今使っている置き時計を置き換えるつもりだと、期待とずれます。
アロマは公式ストアでしか買えない
Amazonの商品ページにも「アロマは別売りになり公式店のみで販売しております」と明記されています。本体を他店で安く買っても、アロマの補充は公式ストアに戻ることになります。
噴霧口のお手入れが月1回必要
取扱説明書では、綿棒にエタノールをつけて噴霧口を清掃することを月1回以上推奨しています。放置すると液剤が固着して噴霧できなくなるため、この手間は織り込んでおきたいところです。
設置スペースに条件がある
取扱説明書では高さ1m以上の場所に置き、周囲15cm以上の空間を確保するよう指示されています。毛足の長いじゅうたんの上も不可です。
Amazonは在庫切れが続いている
Amazonの商品ページは「現在在庫切れです。この商品の再入荷予定は立っておりません」と表示されています。購入経路は実質的に公式ストアと楽天市場に絞られます。
まとめ

BRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)は、目覚まし時計というより「眠りに入る時間と目覚める時間をデザインする装置」です。光・香り・音の3つを同時に動かす製品は多くなく、寝室の雰囲気ごと変えられる点は他に代えがたい魅力があります。
一方で、本体44,000円という表示価格は入口にすぎません。アロマ2本で51,700円からのスタートになり、香りを強めに使えば5年総額は198,000円まで伸びます。
この数字を見たうえで「それでも眠りに投資したい」と思えるなら、満足度は高い製品だと考えています。逆に起きることだけが目的なら、より安価で消耗品のない選択肢のほうが合っています。
よくある質問 (FAQ)
- QBRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)に時刻表示はありますか?
- A
ありません。製品名にCLOCKと入っていますが、本体に時刻を表示する機能はなく、入眠と起床のリズムを整えるためのデバイスです。時計として使う想定であれば別途用意する必要があります。
- QBRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)は市販のアロマオイルを使えますか?
- A
使えません。給水芯が入った専用のアロマボトルを使う構造のため、市販のアロマオイルには対応していないとメーカーが明示しています。専用アロマはSLEEPとAWAKEの2種類があり、各3,850円(20mL・税込)です。
- QBRAIN SLEEP CLOCK(SP-CL1)はスマートフォンなしで使えますか?
- A
ほぼ使えません。本体のボタンでできるのは入眠動作の開始と停止、スヌーズ操作までです。起床時刻の設定、サウンドの変更、パワーナップや瞑想モードの利用はすべて専用アプリから行う必要があります。






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