磁石でくっつくブロックを買おうと決めたあと、多くの方が最後の二択で止まります。ボーネルンドの「マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース」と、KitWellの「マグビルド スロープセット72ピース」です。
価格は16,500円と8,499円で、差はちょうど8,001円。ピース数は62と72で、安いほうが10ピース多い。数字だけを並べると、マグビルドを選ばない理由がないように見えてしまいます。
ただ、この62と72という数字は、同じものを数えていません。中身を分解すると、組み立てに使えるパネルの枚数は逆転します。ここを知ったうえで選ぶと、どちらを買っても後悔しにくくなるのではないでしょうか。
▼ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース
▼KitWell マグビルド スロープセット72ピース
- 結論:図形を伸ばすならマグ・フォーマー、玉の道で遊ぶならマグビルド
- マグ・フォーマー ベーシックセット62とマグビルド スロープセット72の基本情報を比較
- 「72ピース」と「62ピース」の中身を分解すると、パネル枚数は逆転する
- マグ・フォーマー ベーシックセット62は、正多面体5種類を1セットで作れる
- 差額8,001円は、マグビルドの追加セットに届くのか
- 口コミの評価分布を並べると、低評価の比率に3.6倍の差がある
- ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62のメリットとデメリット
- KitWell マグビルド スロープセット72のメリットとデメリット
- マグ・フォーマー62とマグビルド72、どちらを選ぶべきか
- 購入前に確認しておきたいこと
- まとめ
- よくある質問 (FAQ)
結論:図形を伸ばすならマグ・フォーマー、玉の道で遊ぶならマグビルド
結論からお伝えしますと、算数の図形感覚を育てたい・長く1セットで遊びたいなら「マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース」、玉を転がすコース遊びをさせたい・予算を1万円以内に抑えたいなら「マグビルド スロープセット72ピース」が間違いのない選択です。
両者は同じ「磁石ブロック」に見えて、設計の目的が違います。マグ・フォーマーは平面を立体に変える多面体づくりに寄っており、マグビルドはパネルで壁と坂を作ってボールを走らせる遊びに寄っています。
価格差8,001円は、この方向性の違いに対して払う金額だと考えると判断が早くなります。
マグ・フォーマー ベーシックセット62とマグビルド スロープセット72の基本情報を比較
スペック上の最大の違いは、五角形パネルの有無とスロープパーツの有無です。対象年齢はどちらも3歳からで、素材はどちらもABS樹脂と磁石です。
迷いやすい第三の選択肢として、同じKitWellの「マグビルド スローププラス100ピース」も並べました。
| 項目 | マグ・フォーマー ベーシックセット62 | マグビルド スロープセット72 | マグビルド スローププラス100 |
|---|---|---|---|
| メーカー | ジムワールド社 (ボーネルンド正規輸入) | キットウェル (大阪府) | キットウェル (大阪府) |
| 品番 | MF701007J | X000N6S13J | - |
| 価格 | 16,500円 | 8,499円 | 8,699円 |
| 総ピース数 | 62 | 72 | 100 |
| 磁石パネルの枚数 | 62枚 | 57枚 | 非公表 |
| スロープ/ボール | なし | スロープ13・ボール2 | スロープ多数・ボール6 |
| 五角形パネル | 12枚 | なし | なし |
| 対象年齢 | 3歳頃から | 3歳から | 3歳から |
| 素材 | ABS、磁石 | ABS、磁石 | ABS、磁石 |
| 本体重量 | 1.1kg | 非公表 | 非公表 |
| 受賞歴 | - | グッド・トイ2023 | グッド・トイ2023シリーズ |
マグ・フォーマーのパッケージはW30.5×H32.4×D5.1cmで、重量は1.1kg。棚に立てて置ける薄さです。
▼ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース
▼KitWell マグビルド スロープセット72ピース
「72ピース」と「62ピース」の中身を分解すると、パネル枚数は逆転する
マグビルド スロープセット72ピースの内訳は、マグネットブロック57・スロープ13・ボール2・ブックレット1です。つまり組み立てに使うパネルは57枚で、マグ・フォーマー62ピースより5枚少なくなります。
数字の上では10ピース多いはずのマグビルドが、パネルだけを数えると5枚少ない。ここが最初に押さえておきたい点です。
| 数え方 | マグ・フォーマー ベーシックセット62 | マグビルド スロープセット72 |
|---|---|---|
| 表示ピース数 | 62 | 72 |
| うち磁石パネル | 62枚 | 57枚 |
| うちスロープ | 0 | 13 |
| うちボール | 0 | 2 |
| うちブックレット | 0 | 1 |
| 表示ピースあたり単価 | 約266円 | 約118円 |
| 磁石パネル1枚あたり単価 | 約266円 | 約149円 |
計算は単純です。16,500円÷62枚=約266円、8,499円÷57枚=約149円。表示ピース数で割ったときの2.25倍差は、パネル単価で割り直すと1.78倍まで縮みます。
とはいえ1.78倍は依然として大きな差です。ここを「割高」と見るか、「五角形パネルと磁力の強さに払う分」と見るかが、この記事の分かれ道になります。
マグ・フォーマー ベーシックセット62は、正多面体5種類を1セットで作れる

マグ・フォーマー ベーシックセット62ピースの内訳は、正三角形20枚・正方形30枚・正五角形12枚です。この枚数構成は偶然ではなく、正多面体(プラトン立体)5種類がちょうど作れるように組まれています。
正多面体は、すべての面が同じ正多角形でできた立体のことで、この世に5種類しか存在しません。その5種類が1箱で完結します。
| 正多面体 | 必要なパネル | マグ・フォーマー62 | マグビルド スロープ72 |
|---|---|---|---|
| 正四面体 | 正三角形4枚 | 作れる | 作れる |
| 正六面体(立方体) | 正方形6枚 | 作れる | 作れる |
| 正八面体 | 正三角形8枚 | 作れる | 作れる |
| 正十二面体 | 正五角形12枚 | 作れる(12枚ちょうど) | 五角形パネルがなく不可 |
| 正二十面体 | 正三角形20枚 | 作れる(20枚ちょうど) | 三角形の枚数が足りず不可 |
正三角形が20枚、正五角形が12枚というのは、正二十面体と正十二面体の面数とぴったり同じです。どちらかを作ると該当パネルを使い切る設計になっており、遊びながら「面の数」を体で覚えることになります。
小学校の算数で立方体や直方体、その展開図を扱うのは4年生あたりからです。その手前で展開図を手で触っておけると、教科書に出てきたときの入り方が変わってくるのではないでしょうか。楽天のレビューにも、学校で立体を習っている時期に展開図のように組み立てていた、という小学2年生の保護者の声がありました。

一方のマグビルドは、五角形パネルを含みません。正十二面体は作れませんが、その代わりにスロープ13ピースとボール2個が入っており、マグ・フォーマーには作れない「玉の道」が最初から作れます。どちらが上ということではなく、完成させられるものの種類が違います。
▼ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース
▼KitWell マグビルド スロープセット72ピース
差額8,001円は、マグビルドの追加セットに届くのか
16,500円と8,499円の差は8,001円です。この金額でマグビルドの別セットを買い足せるなら「安いほうを2箱」という選び方が成り立ちますが、実際には届きません。
楽天のKitWell公式ストアで並んでいる価格と照らすと、あと数百円足りない、という結果になります。
| 差額8,001円で買えるか | 価格 | 判定 |
|---|---|---|
| マグビルド スロープセット72をもう1箱 | 8,499円 | 498円足りない |
| マグビルド スローププラス100 | 8,699円 | 698円足りない |
| マグビルド ベーシックセット70 | 8,799円 | 798円足りない |
| マグビルド カラーズ130 | 13,299円 | 5,298円足りない |
つまり「マグビルドなら2箱買える」は、この価格帯では成立しません。8,001円の差は、あくまでマグ・フォーマー1箱の中身に払う差額として考えるのが正確です。

別の見方もしておきます。3歳から9歳までの6年間(2,190日)遊んだと仮定すると、1日あたりの費用はマグ・フォーマーが約7.5円、マグビルドが約3.9円。差は1日3.6円、1年で約1,330円です。6年遊ぶ前提が立つなら、差額の重みはかなり軽くなります。
逆に、子どもが数か月で飽きる可能性が高いと感じているなら、8,499円のマグビルドから試すほうが損失は小さくなります。ここは正直なところ、買ってみないと分かりません。
口コミの評価分布を並べると、低評価の比率に3.6倍の差がある
平均点だけを見ると4.82と4.55で大きな差はありません。ただし星2以下の割合で見ると、マグ・フォーマーが1.5%、マグビルドが5.4%と3.6倍の開きがあります。
ただしレビュー件数が68件と1,164件で17倍違うため、この差をそのまま品質差と読むのは危険です。件数の少ない側は、たまたま不良に当たった人が投稿していないだけの可能性があります。
| 項目 | マグ・フォーマー62 (楽天ナチュラルベビー) | マグビルド スロープ72 (楽天KitWell公式ストア) |
|---|---|---|
| 総レビュー件数 | 68件 | 1,164件 |
| 平均評価 | 4.82 | 4.55 |
| 星5の割合 | 85.3%(58件) | 73.5%(855件) |
| 星3以下の割合 | 1.5%(1件) | 10.7%(125件) |
| 星2以下の割合 | 1.5%(1件) | 5.4%(63件) |
参考までに、ボーネルンド公式オンラインショップに寄せられたマグ・フォーマー ベーシックセット62ピースのレビューは81件で平均4.8でした。楽天と近い水準です。
マグビルドの低評価に繰り返し出てくる3点

- スロープを固定するツメが割れた・外れやすくなったという報告。届いた当日に割れたという声もあります
- 3歳前後だとスロープの付け外しが硬く、大人が手伝う必要がある
- パネルの組み方によってはスロープの土台が崩れやすい
付属ボールが2個しかない点も、きょうだいで遊ぶ家庭から不満として挙がっていました。ショップ側はツメの破損報告に個別対応するコメントを返しており、品質改善に取り組む姿勢は示されています。
マグ・フォーマーの高評価に繰り返し出てくる3点
- 磁力がしっかりしていて、作った立体が崩れにくい
- 平面から立体を作るため、形が決まっているブロックよりバリエーションが広い
- 対象年齢は3歳からだが、2歳台でも簡単な立体を作れたという報告が複数ある
一方で「大人から見ると色がきつい」という星4のレビューもありました。全8色で両面の色が異なる仕様なので、インテリアに溶け込むタイプの玩具ではありません。
▼ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース
▼KitWell マグビルド スロープセット72ピース
ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62のメリットとデメリット

最大の強みは、五角形12枚を含む構成と磁力の安定感です。弱みは価格と、玉の道が作れないことです。
メリット
- 正多面体5種類をこの1箱で完結して作れる。買い足さずに図形あそびが一周する
- 磁力が強く、立体を作ったまま持ち上げても崩れにくいという声が多い
- 62ピースすべてが磁石パネル。スロープやボールに枚数を取られない
- 日本正規輸入品で、経済産業省への届出を経て販売されている磁石製玩具である
デメリット
- 16,500円と高い。パネル1枚あたり約266円は、マグビルドの約1.78倍
- スロープパーツがなく、玉を転がすコース遊びはできない
- 磁石が錆びるため水洗いができず、汚れは乾いた布で拭き取る必要がある
KitWell マグビルド スロープセット72のメリットとデメリット

最大の強みは、8,499円で玉の道までまとめて手に入ることです。弱みは、スロープのツメの耐久性と、五角形パネルがないことです。
メリット
- 8,499円で、パネル57枚とスロープ13ピース、ボール2個がそろう
- ボールを転がすコース作りが初日からできる。失敗して作り直す過程が遊びになる
- グッド・トイ2023を受賞しており、楽天のレビューは1,164件・平均4.55と母数が多い
- 透明パネルが多く、光にかざすと影に色がつく。造形以外の遊び方に広がる
デメリット
- スロープを固定するツメが割れたという報告が複数ある
- 3歳前後ではスロープの付け外しに力が要り、大人の手伝いが必要になりやすい
- 五角形パネルがないため、正十二面体は作れない。付属ボールも2個のみ
マグ・フォーマー62とマグビルド72、どちらを選ぶべきか
判断軸は「図形か、玉の道か」の一点で足ります。予算はその次に考えても間に合います。
マグ・フォーマー ベーシックセット62をおすすめしたい方

- 小学校の算数、とくに立体図形や展開図につなげたいと考えている方
- 1箱で長く遊ばせたい方。買い足し前提にしたくない方
- 2人以上のきょうだいで取り合いになりにくい、崩れにくさを重視する方
- 贈り物として渡すため、正規輸入品であることを確かめたい方
マグビルド スロープセット72をおすすめしたい方

- 玉転がしが好きな子に、磁石ブロックを初めて買う方
- 予算を1万円以内に収めたい方
- パネルを平面に並べる遊びや、光を透かす遊びも楽しんでほしい方
- スロープの付け外しを大人が手伝える時間がある方
購入前に確認しておきたいこと
どちらを選ぶ場合でも、先に3点だけ確かめておくと失敗が減ります。とくに磁石ブロックは、正規品かどうかで磁力と安全性が変わります。
- 類似品との取り違え:マグ・フォーマーは品番MF701007Jが日本正規品で、ボーネルンドは類似品への注意を公式に告知しています
- 設置場所:マグ・フォーマーのパッケージはW30.5×H32.4×D5.1cm・1.1kg。マグビルドは付属の箱にそのまま片づけられます
- 洗えないこと:マグ・フォーマーは内部の磁石が錆びるため水洗い不可です。汚れたら乾いた布で拭き取ります
また、磁石製玩具は誤飲時のリスクがあるため、対象年齢の3歳を下回るお子さんが同じ部屋にいる場合は、遊ぶ時間を分けるなどの配慮をおすすめします。
まとめ
マグ・フォーマー ベーシックセット62ピースとマグビルド スロープセット72ピースは、価格差8,001円ぶんだけ目的が違う玩具です。62対72というピース数だけで決めると、判断を誤ります。
パネルだけを数えると62枚対57枚で逆転すること、五角形12枚があるかないかで正多面体5種類が作れるかが決まること。この2点を押さえておけば、どちらを選んでも「思っていたのと違う」は起こりにくくなるはずです。
図形の力を伸ばしたいならマグ・フォーマー、玉の道で夢中にさせたいならマグビルド。ご家庭でどちらの時間を増やしたいかで選んでみてください。
▼ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース
▼KitWell マグビルド スロープセット72ピース
よくある質問 (FAQ)
- Qマグ・フォーマーとマグビルドは混ぜて遊べますか?
- A
どちらのメーカーも他社製品との互換性は保証していません。パネルの一辺の長さが近ければ物理的にくっつくことはありますが、磁力の強さが異なるため、混ぜると崩れやすくなる可能性があります。買い足すときは同じシリーズでそろえるのが確実です。
- Qマグビルド スロープセット72とスローププラス100はどちらを買うべきですか?
- A
スロープセット72が8,499円、スローププラス100が8,699円で、価格差は200円です。ボールの数がスローププラスは6個と多く、パーツ数も多いため、玉の道が主目的ならスローププラス100が選びやすくなります。1人で遊ぶ想定ならスロープセット72でも足ります。
- Qマグ・フォーマー ベーシックセット62は何歳から遊べますか?
- A
ボーネルンドの表記は3歳頃からです。楽天のレビューには2歳台で簡単な立体を作れたという報告も複数ありますが、磁石製玩具のため誤飲には注意が必要です。3歳未満のお子さんと一緒に遊ばせる場合は、必ず目の届く範囲で使ってください。
- Qマグ・フォーマー ベーシックセット62は水洗いできますか?
- A
できません。内部の磁石が錆びる原因になるため、ボーネルンドは水洗いを推奨していません。汚れた場合は乾いた布で拭き取ります。マグビルドも同じABS樹脂と磁石の構造なので、同様に拭き取りでの手入れが基本です。
▼ボーネルンド マグ・フォーマー ベーシックセット62ピース
▼KitWell マグビルド スロープセット72ピース






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